地元ライター記事

2023.09.20

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【白山登山】初心者は日帰り可能?おすすめコース&難易度を解説!

日本百名山“霊峰白山”とは

『日本三霊山』の1つであり『日本百名山』『花の百名山』としても広く知られる白山。古の時代から神々が住まう神聖な場所として崇められ信仰の山として沢山の人々に愛されてきました。石川・岐阜・福井に登山口を有する登山ルートは全部で17あり変化に富んでいます。
豊かな自然とパワーを放つ不思議な魅力に満ち溢れた白山。思わず抱きしめたくなるような美しい景色にきっと出逢えることでしょう。

白山登山、日帰りは初心者にきつい?

『白山は初心者でも日帰りで登れる?』『難易度はどのくらい?』そんな疑問に本音で答えます。

正直な意見としては初心者には室堂で一泊しての登山がおすすめです。それでも「初心者にはキツイけど白山に登りたい!」という強い気持ちと体力・足腰に自信があれば、白山の日帰りは可能だと思います!ただし!『マイカーでの登山口アクセス』という条件付きになりますが。

初心者におすすめ日帰りルート

石川県側からだと「砂防新道」、岐阜県側からだと「平瀬道」、この2つのルートに限り初心者の白山日帰りは可能だと思います☆ 下記に2ルートの特徴をまとめてみました。ちなみに両ルート共に特に危険箇所はありません。

砂防新道(石川県側)平瀬道(岐阜県側)
・室堂まで最短ルート・マイカー規制や時間制限がない
・比較的登りやすく登山者が多い・人が少なく静かで綺麗に整備されている
・中飯場トイレ有・砂防新道に比べてルートがちょこっと長い
・甚之助避難小屋水場トイレ有・避難小屋1ヶ所トイレ無

どうしてマイカーでの登山口アクセスなのか?

白山登山ピーク時は、交通混雑の緩和・安全確保・自然保護のためにマイカー規制が行われています。例えば、砂防新道ルートを登る場合、市ノ瀬⇔別当出合の約6キロが規制区間です。交通規制時間中はマイカーは通行できません!そのため市ノ瀬で駐車し、別当出合まではシャトルバス利用となります。

【砂防新道ルートを登る場合】

別当出合が白山登山の起点となり登山ピーク時は5時始発→最終5時のシャトルバスに乗っても登山道が混み合ったりと余裕のないタイムスケジュールになってしまう場合もあります。

【もし最終バス時間に間に合わなかったら?】

別当出合から市ノ瀬まで約6キロの罰ゲームのようなロード歩きがプラスされてしまいます。ですので初めて日帰りをされる場合はマイカー規制のない平日に行かれることをオススメします!

参考リンク:白山国立公園 白山登山ピーク時の交通規制 パーク・アンド・ライドによるマイカー規制
https://www.pref.ishikawa.lg.jp/hakusan/tozaninf/peak2.html

白山登山をするにあたっての準備&注意事項

○睡眠を十分とり、体調を整えること!

○登山に適した服装&装備を整えて登ること!
*動きやすい速乾性のある服装・登山靴・ザック・ストックはもちろん、地図・雨具・防寒具・ヘッドライトといった登山に必要な装備をしっかり整えておきましょう。

○登山のルートをしっかりわかっている経験者と一緒に登ること!

○事前にルートを下調べしてイメージしておくこと!

○登山届を必ず提出すること!
*白山は活火山で、登山届の提出が条例により義務化されています。事前に登山届を提出又は登山口のポストに投函してから登りましょう。

○登山道はすべて国立公園内となります。植物の採取等は厳禁です。

○ナイトハイクは遭難の恐れもあり、救助も出来ない事があるのでやめましょう。

初心者におすすめ日帰りコース

はじめての日帰り白山登山。ルートも沢山あるしせっかく行くんだからアレもコレも!と欲張りたくなっちゃいますが、美しい白山をギューッと味わうならばシンプルに『砂防新道』ピストンがオススメ!

別当出合 ⇄ 室堂
(登り4:00 / 下り2:30)
室堂⇄白山『御前峰』
(登り40分/下り30分)
コースタイム:合計7時間40分間(休憩時間を含まず)

いくつもある白山の登山ルートの中で最短で登れる『砂防新道』は登山者も多く登山道もしっかりと整備されています。途中にトイレや避難小屋、水場もあるのが何より安心♪

実際に登ってみた

始まりの場所『別当出合』大きな鳥居をくぐって吊橋から始まる山歩き。気持ちをギュと引き締めていざ『砂防新道』へ!

登り始めは爽やかな緑の小径から。ほどなく中飯場に到着(トイレ・水場有)。

綺麗に整備された登山道はとても歩きやすく標識も沢山あるので安心です。

2つ目の休憩ポイント、甚之助避難小屋(トイレ&水場有)。眺望もよく外にベンチもあるのでゆっくり寛げちゃいます。

きつい十二曲りを登り切ったら・・・

そびえ立つ黒ボコ岩!振り返るとスコーンと爽快な景色!黒ボコ岩は古のロマンを感じる場所、ワクワクがとまりません♪
黒ボコ岩を抜けるとすぐに美しい弥陀ヶ原の平原に。

思わず走り出したくなる遥かなる木道の先には最高峰の『御前峰』がドーン!
五葉坂を登ったらもうちょっとで室堂!

室堂ついたぞー!赤い屋根ってなんだか元気になりますよね?
売店にはTシャツにどんぐり鈴にステッカーなどなどオシャレで気になるものがいっぱい!要チェックですっ☆

白山室堂ビジターセンター           
住所石川県白山市白峰室堂平
電話番号076-273-1001
公式HPhttps://hakusan-guide.or.jp/hakusan_stay/murodou/

さて。室堂で一息ついたら、いざ!白山最高峰『御前峰』2702mの頂きへ!

『白山比咩神社 祈祷殿』・・・2つめの鳥居をくぐります!

空へと続く道はてっぺんに辿り着くのがもったいなくて、何度も立ち止まりたくなるほど。そしてついに…!

『白山比咩神社 奥宮』、2702m『御前峰』雲上の世界へ!
山頂には白山比咩神社・奥宮があり白山をより神秘的に感じることができます。

こっそり亀さんもいました! 雲の上だけど、まるで竜宮城のよう。

360度大パノラマな御前峰のピーク、目に映る一瞬一瞬が宝物みたいな景色。登れば登るほど好きになる白山。
果てしない白山の魅力と懐の深さを また1つ知ってしまったのでした。好きです!白山!

体力と時間に余力があればちょっと足をのばして『お池巡り』も楽しめますよ♪

帰り道は頑張って登った『砂防新道』を今度は、たどりながら下りる。
登りでは気づかなかった眼下に広がる壮大な景色や足元に咲く花々を眺めながらの山歩きに心が弾みます。
最後に鳥居をくぐって白山山行は締めくくりとなります。

※注意事項※

 *砂防新道の帰り道
 中飯場をすぎてしばらくすると分岐の看板が出てきます。右側に曲がる下り専用ルートを使って下山しましょう!
 *白山でのナイトハイクは遭難の恐れがあるのでやめましょう。
 せっかくの白山!朝日や星空も楽しみたい方には、室堂での小屋泊をオススメします。

タイムスケジュール

参考までに今回のタイムスケジュールをご紹介します。

時間場所備考
5:20『別当出合』登山口・登山届を書いてポストに投函
(トイレ・水場あり)
5:30『別当出合』登山口を出発(移動50分)START!
6:20『中飯場』到着・プチ休憩10分
(トイレ・水場あり)
6:30『中飯場』出発(移動90分)
8:00『甚之助避難小屋』到着プチ休憩15分
(トイレ・水場あり)
8:15『甚之助避難小屋』出発(移動70分)
9:25『黒ボコ岩』到着カメラタイム5分
9:30『黒ボコ岩』出発(移動30分)
10:00『室堂』到着プチ休憩10分
(トイレ・水場・売店あり)
10:10『室堂』出発(移動40分)
10:50『御前峰』到着!山頂くつろぎタイム
(白山比め神社奥宮参拝、カメラタイム)
11:30『御前峰』出発(移動30分)下山スタート
12:00『室堂』到着大休憩
13:00『室堂』出発(移動20分)
13:20『黒ボコ岩』到着
14:00『甚之助避難小屋』到着プチ休憩10分
14:10『甚之助避難小屋』出発(移動50分)
15:00『中飯場』到着プチ休憩10分
15:10『中飯場』出発(移動30分)
15:40『別当出合』登山口GOAL!

⭐︎移動の標準コースタイムは、休憩を含まない時間です
(休憩時間はあくまでも目安です)
⭐︎バス利用される場合は、事前に行きと帰りの時間を調べておきましょう
(別当出合には駐車場がありますが、混雑するシーズンはマイカー規制が実施されます)
⭐︎ 登山道はすべて国立公園内となります
 植物の採取等は厳禁です

登れば登るほど好きになる

古の時代から人々に深く愛され、豊かな自然とパワーを放つ不思議な魅力に満ち溢れる白山。

今回登った『砂防新道』は、大きな鳥居をくぐって吊橋から始まり・・・樹林帯に気持ちのいい稜線歩き・・・きつい十二曲りの先に聳え立つ黒ボコ岩・・・思わず走り出したくなる弥陀ヶ原・・・
どうです?くるくると変わりゆく景色は、このルートならではの魅力がありましたよね?

その他にも変化に富んだ登山ルートがいくつもあり、初心者から上級者までレベルに合わせて楽しむことができます。
登れば登るほど好きになる白山!果てしない白山の魅力と懐の深さをぜひ体感してみてください!

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